パティスリー・モリヨシダのリノベーションが完了しました。
プロジェクトを始めるにあたり空間構成に関して考えた事は「お菓子をより見やすくする為にどのようにショーケースを設置するか」と「より良くお客様を迎えるにはどうしたら良いか」でした。
この2つの課題に答えるためにメインのショーケースを店内の真ん中に、入り口に対して正対するように設置しました。ショーケースに並べられたケーキは全て入り口とファサードから見て整列するように陳列されています。
このショーケースの裏側にいる店員は入り口方向を向いてスタンバイしている為、お客様が入店した際に正面を向いて対応する事が出来るようになっています。
店内の機能を充実させる為にファサード側にはチョコレート専用のショーケースを設け、店内の奥側には収納を設けました。
この2つのショーケースと収納は同様の木のボリュームで構成し、平行に設置しました。
お客様の動線がこの2つのショーケースの間を通る事で動線を効率化して商品を見やすくしました。
店内をより明るくして欲しいという要望があった為、床を白い石のタイルに変更し、ショーケースの上部に直線の照明を設置し、店内を均一に明るくする為のスポットライトを設置しました。
2年前に先行プロジェクトとして店内の壁一面に設置した鏡はそのまま残しました。お店の正面にある庭が店内の鏡に映り込むことで借景の効果を取り入れました。
ファサードにあるお客様用入り口のガラスドアには新たに真鍮製のドアノブを設置しました。ドアノブにはお店のロゴが彫り込まれています。
また、従業員用のドアはステンレス製にすることで、ステンレス製の調理器具に囲まれたキッチンへ続く扉であることを象徴しています。
物件名 | PÂTISSERIE MORI YOSHIDA |
画所 | パリ7区 |
用途 | 日本食レストラン |
床面積 | 27m² |
施主 | 飲食店経営者 |
パース 1: ファサード
竣工写真
Photo©Kojima